空は暗く 風は冷たく
夜も早い 色あせぬうち
味わおう そのスリル

機は熟した 
遅れぬうちの 決断の時
台なしにしてはいけない
そのスリル

夜の眠りにつく前に
あやかしの影は------君になぜかと問うか?
朝から昼間にいたる間に
君は行き先を思い迷うか?

ぼくのひと事ひと事 しわくちゃの一頁一頁
奇妙な思いつきは 年と共にふくらみ
木の葉の如く 秋の訪れと共に
黄金の実を結び そして地上に落ちる

最新のサウンドを 耳にするたびに
それはあたかも芳酵な酒の如く
ぼくの頭を 揺さぶりつくす
ああこのスイング感が ぼくを駆り立てる------めくるめく陶酔へ

いたる所でぼくは 君の面影に会い 
君の名を聞く ありとあらゆる所で
ねぇ君 君は去って行ったが いまだに思い出す
あのスリル

自分にふさわしいのがなんだか君は知ってもよい
好きな事を精いっぱいしてもよい
君をとりかこむ全ての喜びが
君の未来の償いとなるべきなのだ

悩みが君を 苦しめているのなら
それはまた君の考え過ぎのせい
気持ちをゆるめて ヒップな感じで クールになろう
あのスリルに

懸命になりすぎると 制御がきかず
無理が生じるもの そう人は言う
何かを諦めなくては Oh weh.
贅沢な生活の夢を君が追い求めるのも良いだろう

目も見えず 口もきけず もう一週間以上は耐えられぬ
君なくしては-------とても
それ故ぼくは飲み干そう
スリルが君となるまで

あああのスリル
あああのスリル
忘れはしまい
あのスリル

決して…



{Mr.Brian Ferry's Lylics are transrated by YUJI KONNO with a little help from his friends}




〜♪〜




『ロキシー』…それは、そう口の中で呟くだけで、僕を酔わせる秘密の単語…



パリ郊外の、もうベルギー近い森の中のハイウェイ。
緑の匂い濃い風を砂色のスカーフで切りながら、
そのやけに長細い指でシルクカットを持て余す君。
「まだまだだ。」という僕の答えに嬉しそうに微笑んで、
「このメルセデス、オープンのにしてよかったわね」と、楽しそうに髪をなびかせるその横顔…
ラヂヲをつけようとする僕の手を押さえて囁くいつもの低い声。
「まだ早いわ…」
---空は暗く 風は冷たく 夜も早い---
今夜もまたあの、オゥ・デュ・コロオニュをつけすぎたと後悔する僕。
行き先はこの森をずっと抜けたドイツに近い山の上の古城。
まるでドラキュラ伯爵が売りにだしたような崖っぷちの城。
昨日届いた『今夜はいつも以上に秘密のパーティーでございます。どうぞ御随に…』
とだけ書かれたカードを渡すと、君は生き返ったようにはしゃいで、
昨日までデ・プレの店のウインドウであのマネキンがポーズして立っていた、
そのお気に入りのブルゥのサン・ローランのサテンのドレスをひるがえしながら、
「ねぇ、どう??」って鏡の前。
その瞳も微笑みもその声も、僕に向けながら、本当はもう僕など見ていないのはわかっているのに…。
そう、そうやって君は 、だれそれなしに微笑んで、さりげなくポーズを決めながら、
今夜も男どもを持て遊ぶんだろう。
「これってまるでアタシじゃない?」って口癖の、
またいつもの、『ロキシー・ミュージック』のカヴァー を飾る、アノ『男達』みたいに。 …ああ…

                                  

                               セインティー・アップフィールド

                                                                           
                                  
                                       




                                  
ボクも誰かと遊びに行こっと…
 
                                  
…あっ!それかアマンダに逢いにいこかな…


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